2019年01月29日

名倉砥石

このお題目もちゃんと書いたつもりやったんやけど、触り位しか書いて無かったみたいなんで、自分が感じた範囲で書いてみます。

まず、名倉砥石とは何ぞや?って話ですが簡単に言えば、硬い砥石を使い易くする為のちっちゃい砥石やと思ってください!


色々有りますが、画像はその筋では有名な純三河名倉砥石です!

余談ですが、三河名倉の大きいサイズは刀剣の研磨に使われてますが、産出量が少なく希少な物です。


名倉の使い方と使った時の効能ですが。

天然のカッチカチ砥石は濡らしただけで砥ぎ始めると滑るばっかりで砥ぎ汁が出にくく砥ぐ事が出来ません。
(人造砥石は硬くても濡らせばちゃんと砥ぎ汁が出ますから砥ぐ事が出来ます。)

そこで、砥ぎに使う砥石に名倉砥石を擦り付けて砥ぎ汁を先に出してやると砥ぎ出しが早くなります。

また、砥石の砥面の目立て等ができ、それに伴い出た砥ぎ汁が研磨を促進しますんで良く砥げる様になります。

砥いでる途中でも使う事で、砥石と刃物の相性で起こる突っ張りやびりつき、滑り、目詰まりの緩和もしてくれます。

天然砥石だけや無く、相手が人造砥石でもびりつきや目詰まり等の緩和はしてくれます。

名倉砥石を使った砥ぎと使わなかった砥ぎではかかる時間も使った方が早く終わる事が多いんで時間が無い時に砥ぎをするにはもってこいやないでしょうか(*^▽^*)

#1000、#2000、#5000と砥石を使い分けてる人には#2000が要らないとまでは言いませんが、名倉をかけた#5000でもそこそこ奇麗に出来ると思います。


使うと良い事尽くめの名倉砥石なんですが、これにもちょっと問題が有りまして・・・。

天然砥石の良い物は高い(-_-;)人造物は高くは無いんですが・・・(-_-;)

下の画像見たく砥石に接する面に溝を掘っておかないと相手の砥石にへばり付いて取れなくなる事が有る( ̄▽ ̄;)です。

にしても使う事のメリットが多いのは確かなんで、使わない手は無いと自分は思ってます。


買う時は人造物より天然物の方が良いんやないでしょうか(・ ・?

人造物も天然物も用途は一緒ですけど、使ってるとお互いに削れますんで、砥いでるうちに粒子が細かく砕けていく天然物の方が相手の砥石の粒度まで砕けますからきれいに仕上げる事が出来ます(*^▽^*)

だいたい名倉は#2000位から上らしいので、人造名倉は洗い流すまで名倉の粒子がそのまま残ってるんやないかな(・ ・?

自分が人造名倉を使った時は砥ぎに使ってる砥石より粗い砥石を使ってる様な感じがしました(^▽^;)
(上記の・・・(-_-;)の理由がこれです。)

人造名倉を使う時は出た砥ぎ汁を洗い流した方が良さそうな・・・(;^ω^)


相手の砥石が硬い場合には人造、天然問わず良い仕事してくれるんですが、柔らかい砥石には名倉は使わない方が良いと思います。

意味が無いとまでは言いませんが、砥面の代謝が良いんであんまり効果が無いのは確かですんで(^▽^;)


  


Posted by まねき  at 00:22Comments(4)砥石

2019年01月08日

水牛桂柄の加工

年末年始のせかせかした時期が過ぎて、少しゆっくり出来る様になったんで久々の更新です(^_^;)

さてさて、使い勝手が悪い物は使い易い様に加工しちゃいましょう!と常日頃って思って生活しておりますが、今使ってる出刃の柄が今一つ良く無いんで水牛桂の柄を加工してみようと思いました。

店を始める前に実家から持って来た種子島で作られた両刃の出刃です。

初めはステンレス桂の柄が付いてたんですが、どうしても包丁が刺さってる部分に汚れが溜まり易く、掃除するのが面倒なのと見てくれがあんまり良くなかったんで水牛柄に交換していました。

最近ちょくちょく魚の持ち込みしてくれるお客さんが居るんで兜割に使うんですが、釣って来られる魚のサイズが良いんで割るのにも力を入れないと割れません・・・(^▽^;)

その時に手が滑って上手く力を入れる事が出来なかったりします。

濡れた手で持つ事が多いし、柄が丸いから手の中でクルッと少し回るんですよね~( ̄▽ ̄;)

八角の柄に交換しょうかと前々から思ってたんですが、わざわざ買うのもめんどくさいし、このサイズ(6寸用)の物は値段も結構するんで自分で削る事にしました。

もともとこの出刃の身のサイズより大きい出刃に使う柄やと思える物を付けてたんでちょうどのサイズになるんやないかと( *´艸`)


ヤスリとペーパーで桂をちまちま削ってそこそこ形を決めて、鉋で木を削ってこんな感じになりました!


左右均等にしたつもりやったけど柄尻から見たら側面の幅が違ってた( ̄▽ ̄;)

メインに握る所は桂部分と同じやったけど柄尻部分を削りすぎたみたいです(>_<)

均等にするために今以上削ると細くなり過ぎるし、握った感じも悪くないんで問題無いやろ~(≧▽≦)

ちゃんと寸法測って線引いてたらこんな事にはならんかったんでしょうが、何分目測でしてましたからね~(;^ω^)

八角にする予定やったけど握った感じ刃側は削る必要無さそうやったんで、六角半丸になりました。

後は桂の頭と江尻の面取りして磨いてピカピカにして終了。


ご家庭で使ってる出刃が力入れた時に滑って回る様やったら側面部分だけでも削ればだいぶ変わると思います。

今回載せた物は両刃の出刃ですから、切刃の幅が左右そこそこ均等に砥げてると兜割してもそこまで回る事は無いんですが、片刃の出刃は確実に鋼側に刃先が進んで行きます・・・(~_~;)

兜割なんかで力を入れてる時にそっぽ向く包丁ほど怖い物は有りませんから・・・(◎_◎;)

DIYがお好きな方はやってみてはいかがでしょうか(・ ・?



水牛桂の柄を削る場合、桂部分を削り過ぎると強度が落ちて包丁を焼き込んだ時に割れる可能性が有りますのでくれぐれも慎重に、自己責任でお願いします。

水牛桂は黒が1番強度が有り、マーブル模様が中間、白が一番もろく割れやすいそうです。


桂部分に画像みたくひび割れみたいな物が有る柄は削らない方が良いでしょう。

自分がしていて割れた事は無いですが、多分ここから亀裂が進んで割れると思いますんで。

水牛桂にひびが有ったり、プラスチック桂の柄で桂部分の加工が出来ない物は木の部分だけでも良いと思いますよ(`・ω・´)b

加工する時に出来れば1寸大き目の包丁用の柄を準備出来ればいいと思います。

そのままの物をガッツリ削るとひょろひょろの柄になりますんで・・・(^▽^;)

今付いてる物を削る時は現物と相談しながらして下さいm(_ _)m  


Posted by まねき  at 01:18Comments(0)包丁