2018年11月15日

包丁の手入れでしたらダメな事。

当たり前の事ですが、包丁を使ったら汚れますから洗うでしょうし、切れなくなったら砥がないといけません。

その時に気を付けた方が良い事がいくつか有りますので書いてみます。


え~包丁を使い終わったら錆防止のために水分をしっかり拭いて乾燥させてから収納するんですが、この時にお湯で洗うと良い!と包丁の手入れを書いたブログなんかが有ります。

錆びに強いステンレスはあんまり関係有りませんけど炭素鋼の包丁はすぐ錆びますんで、包丁自体に熱を持たせると拭き上げた後に残った水分が蒸発しやすいのが理由です。

けど、速く乾かしたいためにチンチンに沸いたお湯をかけると包丁の焼きが戻って鈍ら包丁になる可能性が有ります。
(焼き戻しは180度でするらしいんで、沸騰したお湯をさっとかける位やと焼きが戻る事は無いかもしれませんが、急激な温度変化も反りが出る原因になりますからあんまり良くないらしいです。)

ガスコンロやストーブの上で乾かすのも鈍らになる、反りが出るって理由でダメです。
(そ~言や昔ばぁちゃんが実家に有る蛸引きを乾かすのにストーブの上に置いたらグニャグニャに曲がったって親父が言いよった様な・・・(-_-;))

何万も出して良い物を買っても鈍らになったら包丁の形した鉄板と一緒ですから、目も当てられません・・・(^▽^;)

したらどの位の温度が良いの(・ ・?ってなりますが、普通に食器を洗う時の温度(40℃位(・ ・?)で洗うのが一番良いと思います。

包丁に付いた脂分や食材のカスを洗剤付けたスポンジでちょっと丁寧に洗ってると包丁は温まりますから、すぐに乾いた布巾なんかで拭くと結構綺麗に拭き取れます。

シンクに包丁の身が漬かる位のたらいを置いて少し置いておくのも良いかも知れません!

漬け置きする時に、柄までドップリ漬けてしまうと中子部分に水が入ったり、柄自体が過剰に水分を吸いますから、給水、乾燥のくり返しで割れる原因にもなりますのでご注意ください。

後は自然乾燥して、油を塗って箱に入れるなり、包丁立に刺すなりすれば問題ないかと。

ただ、除菌目的で漂白剤を入れるのは避けて下さい。

包丁の身は綺麗になった様に見えますが、徐々に痩せて来ます。

また、柄が漂白剤を吸うと木の組織がボロボロになってしまします。
(衣類に漂白剤の原液が付くとそこだけ穴が空いたりするんですが、それと同じ事です。)

今日明日に見た目で分る程変化が有る訳では有りませんが、使ってる最中に包丁が分解してまう事も・・・(^▽^;

短時間やったらまだ大丈夫でしょうが、長時間付け置きすると大変な事になります。

どうしても除菌したいのなら、アルコール消毒するのが良いと思います。

また、食器洗浄機に入れて洗うなんて事も止めて下さい。
(最近は食洗器OKな包丁も有りますから全部がダメって訳でもない様ですが。)

家庭用の食洗器の洗浄温度や洗剤の種類は分りませんが、何回も高温で洗浄すると反りの原因になりかねませんし、洗剤の成分次第(アルカリ性が強い事も)で徐々にですが柄がボロボロになります!

手垢などで柄が汚れた時も暖かいお湯で脂分を柔らかくしてスポンジで擦ってやると綺麗になります。

柄に付いた取れにくい汚れはナイロン束子でゴシゴシしがちですが、汚れと一緒に柄の木も削れて気が付いたら見るも無残な姿って事になるんであんまりしない方が良いと思います。

前に書いた漆でコーティングすると手垢等の汚れもこびり付きにくくなって取れやすくなりますんで良いかも知れません!


次は砥ぐ時にしたらダメな事です。

酷く欠けた物や先が折れた物を砥ぐ時に早く形を整えたいとか、錆び錆びの包丁を早く綺麗にしたいからとグラインダーなんかの高速回転する機械でギュイ~ン、ギャァァァ~~って削るのも焼きが戻って鈍らになるんでダメです。
(動画サイトでしてる物が有りますが、刃先がいくら鋭くなってもあれ使い物になりませんので!)

一般のご家庭には無いと思いますが、DIYがお好きな方は持ってるであろうハンドグラインダー。

それでギャァァァ~~っと削ると金属はかなりの熱を持ちます。

赤くなって無くても水に漬けるとジュッ!って言うと思うんです。

もし砥ぎを依頼する所が機械でギャァァァ~~って大量の火花散らしながら削ってたらそこは止めたが良いです!

工賃が安くて、直ぐに仕上がっても包丁の形をしたただの金属の塊になって帰って来ます・・・( ノД`)シクシク…

刃物用の研磨機(水砥ぎ機)でしてる所は大丈夫やと思います。
(水砥ぎでも多少の熱は持ちますが、よっぽど押し付けない限り手で触れないほどではありませんので!手で触れない位押し付けてる砥屋はどうかと思いますが・・・。)

酷く欠けた物を再生したい時はちゃんとした所に依頼するのが無難です!

ただ、このちゃんとした所がなかなか無い様で・・・(^▽^;

良く見てる大阪在住、町の砥屋さんのブログに、某研屋に頼んだらこんなんになって帰って来たんですけど治せますか(T_T)って物が送って来るそうで・・・(^_^;)

ブログ主はインチキ砥屋って言ってますけどね( ̄▽ ̄;)

まぁこの方は包丁の販売促進のために刃物屋さんの依頼で海外へ行って砥ぎの指導するような人なんですが・・・(^▽^;


何気にしてる事が知らず知らずにダメージ与えてる事って結構あります・・・(^_^;)

包丁は日々の糧になる食事を作る為の道具です!

フライパンやお鍋もそうですが、たま~にで良いと思いますんで汚れを落とす等して少しいたわってやるのも良いんやないでしょうか(・ ・?
  


Posted by まねき  at 01:06Comments(0)包丁