2018年08月23日

天然砥石の難点(・ ・?

天然砥石を使ってると物によっては砥いでる時に「ガリッ!」っと言う音と感触が生じる事が有ります。

大体仕上げ砥石で力を入れて砥いでる時に起こるんですが、滑らかに砥いでる中でのガリッってのはビックリするもので・・・

解ってる人はあちゃ~(TωT;)ってなるんですが、初めて味わう人は何が起こったのか解らないと思いましたんで書いてみます。


仕上げ砥石の種類で、巣板と呼ばれる物等の横から見て縞模様の解る物には砂や金気(かなけ)が混じってる物が有ります。

何万年って時間をかけて積み上がった堆積物が砥石な訳ですから、砂等入ってても不思議では無いんですが、この砂や金気が包丁を砥いでる時に悪さをしまして、包丁に荒砥以上の傷を付けます!
(地を引くって言うんですけど。)

それが砥いでる時に出て来るとガリッって音と感触になる訳です。
(地を引く原因は他にも有るんですが、自分もいまいち良く解って無いんで控えときます・・・(;^ω^))

せっかく綺麗に砥いでるのに地を引いてまうと・・・

こんな傷が入ります・・・(´;ω;`)ウゥゥ

こうなるとまた荒砥からやり直しやったりします・・・(TωT;)

砂や金気、それらを含む筋等の傾向が強い物ほど安く売られてるんですが(って言っても良い値段するんですけど・・・(^▽^;)、その砥石を問題無く使うためには砂や金気を除去しないといけません!


画像1枚目は全体を撮ったんですが、2~4枚目は金気が酷い所をアップにして見ました。

キラキラしてる所や錆びみたいに見える所が金気が有る所です。

本当はもっと全体的にキラキラしてたんですが、かなり削り倒してようやく画像の状態です・・・(^_^;)

筋やピンポイントで金気が出て来たら釘等の先の尖った物で掘れば良い事なんですが、この子みたく全体に出て来るとその層が無くなるまで削る事になります・・・( ノД`)シクシク…

これがまぁ~~面直し以上の重労働でして・・・(^▽^;

0が五つ以上並ぶたっかい物はこんな苦労しなくて良い部分みたいなんですが、そんな金出して砥石買う余裕なんか趣味で砥ぎしてる様な自分に有る訳もなく、ひたすら削るのみ・・・(^_^;)


人造砥石では保管をしっかりしてるとまずあり得ない地を引くと言う現象ですが、天然の安い物では結構有りますんで気を付けて下さい。

けど天然には人造では味わえない魅力が有るのも確かです。

前に上げた鍛流線も天然ならではですから、ただただ切れれば良いのか!もっと切れ味を上げたいのか!見た目も欲しいのか!等々求める物次第で使う物が変わって来ます。

自分の経験からは人造砥石の範囲で味わえる切れ味、見た目で我慢しておくのが一番良い様に思います・・・(^▽^;

人造砥石も番手が上がると1万超えるのはざらにありますし・・・(~_~;)

天然砥石の泥沼にはまると諭吉さんがパタパタと飛んで行きますから・・・(TωT;)


今から考えると雇われ時代によ~こんなもん買ったな~って思いますけど楽しかったんでしょうね~~(^▽^;)

ようやく今使える様になった(・ ・?って感じですけどね~(-_-;)  


Posted by まねき  at 00:40Comments(0)砥石