2016年08月29日

包丁の構造、種類 両刃編

今回は包丁の構造、種類の両刃編です!


両刃(洋包丁)の包丁にも四角い鋼材を叩いて鍛錬して作る全鋼(包丁の以外全てが鋼で出来てる)と鋼材の板を機械で打ち抜いて作る全鋼が有ります。
また、三枚合わせや割り込みと言って軟鉄の間に鋼を埋め込んだ物も有ります。

名称は基本、和包丁の表面が裏表になったと思って大丈夫やと思います。

洋包丁は和包丁と逆で、両刃(諸刃)がほとんどですが、片刃?の物も有ります。
牛刀、筋引き、ペティーナイフ、などこれも色々種類が有りますが、和包丁ほど多種では無い様です。


片刃と比べると厚みが薄く出来ているんですが、薄い分片刃より包丁の硬度が低く片刃みたいなキンキン刃を付けるのが難しいらしいです。

硬度を高く作る事は出来るらしいですが、高くすると落としたり、強い衝撃が加わった時に薄さが原因で欠けるを通り越して包丁自体が割れるとか・・・(^_^;)

ステンレス素材みたいな硬さと柔軟さを持った鋼材で作られた物も有りはしますが、切れる物は価格も高く、刃を付ける時に苦労するそうです。



画像上の包丁2丁は上、捌き関東型(骨スキとも)下、三枚合わせの三徳包丁(和包丁ですが一応参考に)です。

骨スキは全鋼の包丁で、片刃(・ ・?です。
画像下左の丸の部分(刃先)が少し光ってると思いますが、9:1とか、8:2の割合で裏も角度を付けて砥ぎます。

洋包丁の片刃には和包丁みたいな裏すきが無いんで、この砥ぎ方しないと綺麗に刃が付きません。

)前回UPした安価な包丁で・・・で使ってる裏すきの無いペッタンコな和包丁も上記砥ぎ方をしないと刃が付きませんので、お使いの包丁の裏を確認して見てください。

三枚合わせは軟鉄、鋼、軟鉄(画像下右の白い部分が軟鉄、黒く見えるのが鋼)とサンドイット状に鍛接して有って、薄く、鋭く、良く切れる包丁ですが、魚の中骨なんかを切ると刃こぼれおこしますんで、ご注意ください。

三枚合わせと似た作り方に割り込みが有りますが、包丁の中ほどまで鋼が入ってて峰の部分は軟鉄ってのも有ります。
(YouTubeで川尻包丁って検索すると作ってる所の動画が出て来ます。)

三枚合わせはそれこそ包丁が無くなるまで砥いで使えますが、割り込みは鋼の部分が無くなると、いくら形が残ってても包丁としての寿命になります。
ご家庭でそこまで砥ぐ事はまずないと思いますけど。

同じ価格帯の和包丁と比べると洋包丁は切れ味全般で和包丁に劣ると思います。

用途別にかなりの種類が有る(専用色が強い)和包丁と、種類が少ない(1本で何でもする)洋包丁は使い方や作る時の考え方の違いでしょうがない事みたいですが。


使ってる鋼材ですが、SK鋼黄紙といった日本鋼(国内産の刃物用鋼材全般の事)で和包丁では比較的下位の部類が多いですが、中には青鋼なんかで作られた高価な物も有ります。

本職用では錆び難い事からほとんどがステンレス素材らしいですが、値段が倍近くしますし、日本鋼の方が良く切れる(切れにくくなるのが遅い)らしいです。

高価な(硬い)鋼材をあまり使わないのは、洋食では食材を生で提供することが少ないんでそこまで切れ味を追求しなかったから、ちゅう話を聞いた事が有りますが、今は洋食でも生で提供する事が増えて海外のシェフが堺で切れ味の良い和包丁の爆買いをしてるらしいです(^▽^;)

ただ、海外の飲食店では和包丁=和食=ヘルシーで美味しい料理が出て来る店!的な風潮が少し有るみたいで、カウンター越しに見せびらかす為に買っていく外国人が要るらしく、日本人ではまずしないであろう柳刃で骨ごと鶏肉切ったら欠けたってクレームが有るとか・・・(^_^;)

雑な使い方するから硬度の低い材料と作り方するんかな(・ ・?って最近思うことが有ります(^▽^;)


高価な鋼材や無いですが、ちゃんと砥げばしっかり切れる刃が付きますんで、研ぎ方次第ですね!
(鋭さの持続性は劣りますんでこまめな砥が必要です。)


三徳包丁は和包丁の作り方と洋包丁の形の良い所取りした包丁みたいですね!知らんかった(^▽^;)
  


Posted by まねき  at 01:05Comments(0)包丁